
黒板のワークショップを企業や個人店の方向けに開催している。
その中で、店頭の黒板の役割についていつも話している。
店頭に立っているスタッフ1人分以上の仕事をこなしてくれている
いわゆるA型看板。
お店の誰よりも先にお客様をお迎えする
大切なポジションです。
仕事柄とにかく店頭の黒板や看板が気になって
時には立ち止まってみたりすることもありますが、
大抵が
「◯◯限定セット!」
「お買い得品あり!」
「今週のおすすめ」
などなど。
「これを買ってください」
「あなた、これ買わないと損しますよ」
というメッセージをたたみかけてくるものが
ほとんどのように見受けられる。
そんな訳で、相当自分にヒットするものではないと、
なかなか立ち止まるなんて事もない。
そもそも考えてみたら当然かな、と思うんだけれど
街で全く知らない人に、いきなり
「これ買ってください」
「あなた、これ買わないと損しますよ」
な〜んて言われたら、驚きますよね?
というより、怪しすぎますよね?
でも、私が思う限り、
店頭ではこれがまかり通っている。
なんで?なぜ?
知らない人からいきなりもの売り込まれて、
「はい、買います」
「はい、それください」
ってなるかな〜。

新規店舗様の黒板を書く事も、かなり多いのですが
新規店はとにかく最初の3年間はひたすら自己紹介なんです。
いきなり売り込まない。
消費者は知らない人から物を買ったり、サービスを受けたりしない。
「あなた誰ですか?」なんです😓
とにかくひたすら自己紹介。
「うちのお店はこの地域の人はみんな知っているんですよ」
と、取材するとそうおっしゃる経営者のかたに
たま〜にお会いする。
「みんなが知ってる」前提で発信すると、
お客様が本当に知りたいことと
かなりズレた発信になってしまう。
そこに気づいていない、気づかない経営者の方
まさかと思うんですが、いらっしゃるんです。
黒板に働いてもらわないといけない。
本当にアナログなんだけれど、
手を使って伝えられることはまだまだある。
店頭で頑張って働いてくれている黒板には、
まず「あなたは何者なの?」の答えを書いておく。
多くの現場で自己紹介黒板が働いてくれるということが
わかった。
手で伝えることの大切さを広めていきたい。